危機管理型水位計

概要

OUTLINE

危機管理型水位計

危機管理型水位計は、洪水時に特化した水位計です。水位が基準水位(観測開始水位)より下回っている場合は定期的に水位を計測するのみですが、基準値を超えた場合は河川に応じた周期で水位データをクラウドサーバへ送信します。送信された水位データはクラウドサーバ側でデータ処理され、パソコンやスマートフォンなどでリアルタイムに閲覧できます。

国土交通省「危機管理型水位計の観測基準・仕様」準拠

危機管理型水位計運用協議会「危機管理型・クラウド水位計 伝送仕様案」準拠

特長

FEATURE

①設置が簡単な超音波式水位センサを採用

超音波センサから水面に超音波を出力し、水面からの超音波の反射を検知することで水位を検出します。非接触で水位を計測するので、設置が簡単に行えます。

②基準水位を超過した時に、サーバへデータを送信

  • 定期的に水位を計測し、基準水位(観測開始水位)より下回っているか、超過しているかをチェックします。
  • 基準水位を超過した場合に、危機管理型水位計専用クラウドサーバへ水位データを送信します。
  • クラウドサーバとの通信は、通信制御部に搭載したLTEモジュールとデータ通信専用SIMカードにより行うため、回線工事は不要です。
  • データ送信条件を設けることで、データ通信料を抑えつつ、水位変化をリアルタイムに把握できます。
クラウドサーバとの通信イメージ

③死活監視機能で、機器の状態を把握

基準水位(観測開始水位)超過時の水位データ送信とは別に、1日1回は死活監視としてクラウドサーバへ水位データを送信するので、常に機器の状態把握が行えます。

④小型・軽量なので現場での設置が容易

  • 独自の省電力技術により、計測制御部と通信部を一体化しています。
  • 小型なので、樋門・樋管や橋梁などへ容易に設置できます。

⑤本体コストも施工コストも安く抑える

地域の施工業者さまが簡単に素早く施工できるように配慮しています。施工場所や施工方法に関するどんな質問でもお気軽にご相談ください。

仕様

SPEC

共通項目 仕様

項目 規格・仕様
制御方式 自律型
温度・湿度条件 -20℃~+50℃
避雷対応 対応
防水・防塵対策 IP67

水位計測部 仕様

項目 規格・仕様
検出方式 超音波式
計測範囲 0.5m~10m
最小読取範囲 1㎜
精度 ±1cm
通信インタフェース RS232

計測制御部 仕様

項目 規格・仕様
入力数 1量
計測周期 監視モード(平常時): 10分
観測モード(洪水時): 10分 / 5分 / 2分
※出荷時設定となります
時刻補正機能 基地局からの時刻取得
※死活監視時に時刻補正を行います
水位処理 平均処理
異常値を除いた20データより最大及び最小2データずつ除去した平均値

通信部 仕様

項目 規格・仕様
通信モジュール NTT docomo 相互接続性試験完了済 LTE Cat.1
送信周期 監視モード(平常時): 1日1回死活監視用データを送信
観測モード(洪水時): 計測周期と同じ周期でデータを送信

電源部 仕様

項目 規格・仕様
電源仕様 リチウムイオンバッテリー
バッテリー容量 3.6Ⅴ 7200mAh以上
ソーラーパネル容量 15W
無日照動作日数 9日間

収納ボックス 仕様

項目 規格・仕様
材料 ASA樹脂
収納機器 計測制御部、通信部、バッテリー
構造・形状 W130×H175×D45㎜

各部重量

項目 規格・仕様
水位計測部 300g
※取付金具を除いた重量です
計測制御部/通信部/バッテリー 500g
※取付金具を除いた重量です
ソーラーパネル 2.5kg

よくある質問

FAQ

システムの基本構成は?

下図の通りです。

危機管理型水位計の構成品

動作ブロック図はある?

下図の通りです。

危機管理型水位計のブロック図

超音波センサってどうやって水位を計測するの?

水面などの測定対象に対して音波を出力し、返ってくる反射を検知することで距離を測定します。

どんな場所での運用が向いているの?

計測範囲10mを超えない高さに垂直に固定できるのであれば、どこでも簡単に設置できます。特に、橋梁や樋門・樋管など固定スペースがある場所に適しています。

データの送信はどうやって行うの?

通信モジュールとデータ通信専用のSIMカードを用いることで、ネットワークに接続し、クラウドサーバへ計測データを送信します。データ送信条件を設ける(観測開始水位を超えた場合または1日1回の死活監視)ことで、データ通信量を抑制できます。

施工時に現場で何か設定しなくてはならないの?

危機管理型水位計として必要な設定項目である、設置高さ、市町村コード、局番を設定してから出荷するので、何も設定する必要はありません。現地調査や施工後の試験調整も請けていますので、お気軽にお問い合わせ・ご相談ください。